ほっぺに穴が・・・。その2

もうすぐ、四国も梅雨入りしそうな予感ですね。

 

米不足で大変な世の中ですが、この梅雨が無いと深刻な水不足にもなるし、かといって大雨では災害や、作物の不作にもつながるし・・・。

 

そして、オカルト界隈では今年の7月には日本にとんでもない事が起こるとか・・・。

 

まあ、どこにも逃げることはできないので、自宅でその時を待つつもりです。ただ、多少の備蓄は

してますが。

 

さて、今回もちょっと困った症例です。

ちょうど10年前にまったく同じような記事を載せてあった気が・・・。

ちょっぴりグロい?かもなので、苦手な方は見ないでね!閲覧注意!

 

 

この子は、Mさん家のミニチュアダックスのメイちゃん、13歳の女の子。

ちょうど去年にかかりつけの病院が閉まってて、たまたま うちの病院がやってて、子宮蓄膿症で緊急手術。

 

 

 

 

その後、ちょくちょくと来て頂いていたのですが・・・。

初診の頃から、メイちゃん、お口の中が歯石による歯周病が、かなりひどく・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お口の

 

 

 

臭いが・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

も?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モル・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、

 

 

 

 

 

 

 

 

モルボル!!

キャーッ!

 

残念〜!!!  _| ̄|○、;'.・ オェェェェェ

 

(知らない人はゴメン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ある日、メイちゃんは

右目の下の皮膚炎で来院・・・

 

 

 

 

 

 

↑(こちらは長期にわたって、かなり悪化した状態での写真)

 

 

 

ああ。

 

上顎の奥歯の化膿が、皮膚の中を通過して、外側のほっぺに滲み出てきています。

 

一般的に、外歯瘻(がいしろう)と呼ばれるものです。

 

 

 

軽度のモノは抗生物質の内服でごまかしながら治療をすることも多いのですが・・・

 

やっぱり、繰り返すことが多いので、全身麻酔下での抜歯が必要なことが多いのです

 

歯周病が原因なので、つまり高齢な子ほとんどですので、全身麻酔をしての処置(手術)ですし、手術時間もかかります。

 

 

そして、メイちゃんの場合、は特大の穴ができてしまって、

↓↓↓

 

奥歯が見えてしまってます。 ( ;゚Д゚)  エーッ

↓↓↓

 

という事は、、、、

 

 

 

 

飼い主様いわく・・・

 

 

 

 

 

10年前のブログと全く同じ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メイちゃんが、

 

 

 

 

 

 

 

ドライフードをパクパク食べると・・・

 

 

 

 

 

 

 

(食べると?)もうわかるかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

( ° ω ° ; ) ゴクリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドックフードの一部が、

この穴から

 

 

『ジャンジャン・バリバリ』こぼれ落ちてきますーっ!

 ↑不謹慎でゴメンなさい!

 

さらに、最近は痛そうに前脚でこの病変あたりをこすったりするし、この穴から毎日、出血があり

お家が血だらけになるそうな・・・。

 

「こんな悲惨な状況、放置できませーん」

 

 

この子も高齢だし、去年から何度も手術するのはかわいそうだけど・・・

 

このままおいておくのも可哀想・・・ということで、飼い主様が手術を決断されました。

 

メイちゃん、お口が痛いのか、

診察ではお口の中や、病変部を触らせてくれません!!

 

 

なので、全身麻酔下での、今回の観察が初めてです!

「病変部よ、初めまして、こんにちは!」

 

「う〜ん、こりゃヒドイ」

「予想を遥かに上回る強敵!」

 

穴の大きさは私のヤブ獣医師人生で一位か二位の大物です!

 

 

 

 

心の中で・・・

「あぁぁ、えらいもん引きうけてもうた〜!」

 

 

 

「ほとんどの、歯がもうダメ・・・」

 

 

 

 

「そして、この穴が大き過ぎ・・・」

 

 

 

 

「ほっぺたのお肉も奥歯側と口先側で、厚みが全然違う・・・」←うまく、縫えないかも?

 

 

 

 

「そして、長年の炎症のせいで、頬のお肉が全然固くなって、伸びません!!!」

 

 

 

 

 

「さらに、追い打ち的に・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お口が・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メチャメチャ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メチャメチャ 臭いんじゃー!」(;Д;)ギャー ... ボケーッ!カスー!

 

 

 

 

 

まさに、『モルボル』の攻撃「くさい息」状態!

まさに、毒に侵され、何がなんだか、呼吸するたび誰かを攻撃したくなる気分に・・・

 

 

まあ、それもそのはず、

 

全ての、歯が歯周病・・・

 

メイちゃん、お家でも、口の中を見せてくれないそうな。

 

なので、歯磨きも大変嫌がるみたいです。

 

 

 

一見すると、歯のように見えますが、全て歯石です。

 

そして、本当なら、全部の歯を抜いてあげた方がよいのだが・・・。

今回は、一度に全ては私のウデでは難しいと判断・・・。

 

 

全ての奥歯を抜くのと、残す歯のスケーリング、ポリッシング、そして歯周ポケットの大掃除にとどめ、問題のこの穴を塞ぐのに全力を注ぎます!

 

↑歯石が直接に頬の粘膜を内側から常に強く接触していることも悪化の原因だと思うので、左右とも奥歯は抜歯してしまいます。それにしても、穴が大きいね

 

このまま、縫っても絶対くっつかないので、

 

 

さらに、この穴をもう少しきれいな皮膚のところまで、さらに大きく広げなければなりませぬ

 

 

 

「うぅ、こまったぞー!」

 

 

 

「や、やれるのか?オレ? それとも ヤラレるのか?オレ?」←ヤバい 狂ってる

 

 

 

 

モルボルの攻撃『くさい息』のせいで、なんか幻覚が・・・。

 

 

↑奥歯を全部抜いたところ

↓そして、穴を新しく広げて、どうにかくっついてくれないか、試行錯誤しているとこ。

 

↓必要ないかもしれないが、粘膜層、筋層?皮膚の三層をよせてみました。

 

術後、ながめにエリザベスカラーを装着してもらって、

 

 

 

抜糸した状態がコチラ↓

 

よかった!

うまくいきました!

メイちゃん、メチャクチャ美人さんです!

 

相変わらず、歯磨きは嫌がりますが、これで、少しの間はなんとかなるかと・・・。

 

 

ほんとは、歯磨きが大事なのは飼い主様もわかっていらっしゃるのですが・・・。

メイちゃんが許してくれません。

 

まあ、今回、外歯瘻が綺麗に塞がったのはよかったですが、

私的には、メイちゃんの口臭がほぼなくなったことがなによりでした。

これなら、飼い主さんにディープキスをしても大丈夫デス!ウソです〜

 

それでは、皆さん、自分とワンニャンの歯を磨いてから寝てくださいね〜!おやすみなさい〜。

 

終わり

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モルボルの攻撃の後遺症でしょうか?

ちょっと妄想が・・・

 

 

 

 

 

 

追伸、

 

 

 

 

私は、自分のワンニャンにも!

そして、

 

診察に来てくれたワンニャンのお口の臭いをよく嗅いでいる変態ですが・・・。知ってる方も多いかと・・・

↑イヤだなぁ、口臭チェックですよ〜!

 

ここで、

 

 

実は、犬も猫も 嗅覚が人間より良いのはご存じですよね!

 

特にワンちゃんの嗅覚は、人間の1000倍から1億倍優れているとか言われてます!

 

 

ですので、

私が診察時に、みなさんの大切な ワンちゃんやニャン子ちゃんのお口のニオイを嗅ぐとき・・・ワンちゃん、ネコちゃんも私のお口の臭いを嗅いでいるのですよ!

 

深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ !ニーチェ みたく言ってみたかっただけ

 

 

 

 

 

 

 

そして、おたくらのワンちゃんやネコちゃんは、こう思っているはず・・・

「先生、やめて、近づかないで・・・先生の口くせえ・・・まるでドブ」

 

そして、こんなふうに思っているのに違いない!

↓↓↓

 

↓これ俺

 

ほんとに終わり〜

みんな、この話は夢ですよ〜!

本気にしないで忘れてね〜!

 

 

原先生、ごめんなさい。