犬のニキビダニ

みなさん、お久しぶりです。

 

いかがお過ごしですでしょうか?

気がつけば、もうすぐ今年も終わりです。

 

 

 

毎回言ってますが、

私の中での『一年間という時間の感覚』が短くなってきてます。ヤバイです

今年の一年間は、若い頃のに感じた2ヶ月間くらいに感じております。決して大げさではありません!!

 

 

 

つい先日、ワクチン接種で来られたチワワの飼い主さんと、

 

 「〇〇さん、こんにちは。そういえばこの間、ユメ◯ウンでお会いしましたね〜」

なんて話になり。

 

飼い主さん「・・・?」

 しばし時間が経過した後。

 

飼い主さん

 「いやー、先生ナニ言ってんですか〜!」

 「あれは、一年以上前のコトですよ〜!!」

 

私 「エッ!うそっ。マジか!」

 

物忘れもヒドイですが、時間の流れはホントに早く感じます。

これって、オッペン・・?じゃなかった、アル◯ハイマーなのか?((((;゚Д゚)))))))ガクブル

 

 

まあ、今年は本当に色々な出来事があり、『四十の手習い』ではありますが、やった事ないような分野?にまで色々とチャレンジさせていただきました。(半強制的にですが…)

様々な分野において第一線でご活躍されている偉〜い人達にも、たくさんご指導いただけました。

本当に夢の中の出来事のような、、、。

 

そういった、大きな出来事が多かった故に、本当にあっという間の一年間でした。

 

 

しか〜し!私は本来は、一介の臨床獣医師!

田舎の小さな動物病院の『おっさん獣医 』で十分です。オジイでは・・・

自分の本分を見失ってはイカ〜ンのです

 

大病院のようにスゴイことはできませんが、目の前の小さなことを見落とさず、当たり前のことを当たり前にしていかなければ!!と常日頃から、思っているのですが・・・。

 

 

 

ゴ、

 

ゴメン。

 

やってもうた。

 

見落としてもうた。

 

つい最近のことなので、自分を戒めるためにここに記す!

 

 

このジャックラッセルテリアの12歳の女の子が、『皮膚の脱毛と変色』を主訴として転院してまいりました。

 

飼い主さんから詳しくお話をお聞きしますと、

①毎年8月ごろから皮膚の状態が悪化する、

②去年はよその病院で抗生剤とステロイドの内服で治った。

③今年はいつもよりひどい、脱毛と皮膚が黒くなってきた。

④おばあさんが離れた部屋で飼っていて、痒みなどはよくわからないとのこと。

さて、ここで私は考えました。

 

夏頃から皮膚の状態が悪化するのは、皮膚感染症ではよくあり、アレルギーも悪化しやすいです。冬から春がヒドくないなら、『季節に関係したアレルゲン』によるアトピー性皮膚炎かな?

 

皮膚の色が黒くなっていると言われたが、こんな感じの皮膚の色や模様の子もよくいるしなー。以前から当院によくきていただいている子ならもう少し変化が分かるかも?

 

慢性的な皮膚炎が続くと、確かに色素沈着といってその場所の皮膚が黒くなったりしますしねー。

 

皮膚が黒くなったりする疾患といえば、甲状腺ホルモンの低下症も考えないとなー。

 

内股と脇の皮膚は対照性に赤いので、多少は痒みがありそうに思われるので、アレルギーはありそうだと判断!

 

念のため、ノミやノミの糞は認めない事を確認して、毛を引っこ抜いて毛根に寄生虫がいないかもチェックしました。←抜毛検査!

 

アレルギー検査はちょっと費用が高いので、環境中のアレルギーに対して痒みを止める

内服薬を8日分出して、内服に反応するか経過を追うことに・・・。アポ◯ルね!

 

そして、8日後に来院していただくと、

 

飼い主様

 「全然効果ない」「このヤブ」とのこと。ガクッ!

 

  ↑口には出さずとも、心では思っているはず

 

 

ワタシ、

 「もう一度、よく健診させてください」

 

 「少し、悪化してますな、、、」スマーン

 

 

内股はやや赤みが悪化しており、黒い色素も初診よりはっきりと。

 

 

前足のココや、

 

 

後ろ足の外側も黒いです。黒いって言ってるでしょっ!いまさら遅いっちゅうねん!ヤブ!

 

ワタシ

「アワワ、飼い主様。」

「大変申し訳ないですが、もう一度この子の毛をひっこ抜いて調べさせて下さい」

「今度はさらに、皮膚を傷つけてしまいますが、皮膚をガリガリ引っかいて検査させて下さい」

 

その結果・・・

 

やはり、『ニキビダニ』を発見! ←何が『やはり』じゃー

 

 

 

ここで、言い訳です。

 

皮膚の掻爬検査は基本中の基本です。

しかし、皮膚を引っ掻く時に、動物たちは少なからず痛いはず、、、。

そして引っかいた皮膚は少し血が滲みます。

まだ、毛を少し抜いた方が飼い主様的には良いのではと、、、。

ニキビダニを検出するには、掻爬検査より、抜毛検査の方が検出率がいい時も多いが、

その逆の時もある。

そして、

外部寄生虫は見つからないこともあるから、何度も調べるべき!

 

すんません。

言い訳すんな!ですね。

 

以後気をつけます。

 

さて、その『ニキビダニ』ですが

 

 

↑こんなの。画像はネットから拝借!ゴメン

 

イモムシみたいにモゾモゾ動いて、まるで

蝶々の幼虫のようです。

 

ええっ。

キモイって?

デモネ、

 

知ってる人も多いと思いますが、、、

そんなん言うても、みなさんの顔にも『ニキビダニ』いますって。 

_| ̄|○、;'.・ オェェェェェ

 

犬には犬のニキビダニ、人には人のニキビダニ、猫、ハムスターなど動物によって寄生するニキビダニの種類が違います。ヒトにはヒトの乳酸菌。。。意味なし

 

興味のある方は自分で調べてちょ。

 

 

昔はこのニキビダニの治療は難儀しましたが、ここ最近はノミ・ダニの経口予防剤が良く効きますね!

 

しかし、このニキビダニが悪化する背景には何かしらの基礎疾患が隠れているハズ!

 

まだまだ、安心はできませぬ。

 

とまあ、基本はやっぱり大切で、必要な検査を飛ばしてはいけないと、再認識させられた症例でした。

※かしこい同業者の方は、最初から判っていたかもしれませんね!タイトルやし

てか、同業者(獣医)は閲覧禁止じゃ〜!恥ずかしいんじゃ〜!見るなコラー!アラ探しすんな〜!

そんなヒマがあるなら勉強しろ〜っ!風呂入って、歯を磨いて寝ろ〜っ!

 

 

 

 

とまあ、冗談はさておき、

 今年一年、残念ですが、たくさんのワンコちゃん、ニャンコちゃんがお亡くなりになりました。

心よりご冥福をお祈りいたします。

 

来年はさらに、精進して参る所存です。

 

来年は2月に、『獣医師・天下一舞踏会 』(笑)  に出場しますので、正月から筋トレに励みたいと思っとります。

 

それでは、みなさん良いお年を!

 

一年間ありがとうございました。

 

来年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

      おおしま動物病院 大島寛彰