フィラリアの摘出。キモいの苦手な方は…みちゃダメ♡

本日の診察で血尿で来院されたミニチュアダックスの子が来院されました。オシッコは見てませんでしたが膀胱炎かな?ぐらいに思っていたら元気も食欲もあまり無いとのこと!呼吸もつらそうだし、これはただの膀胱炎ではなさそうだなと…

 

聴診器で心音を聞くと特徴的な心雑音が…

そう、タイトルのとうりフィラリア症です。それも急性の『大静脈症候群(VCS:Venae Cavae Syndrome)』 が疑われます

 

この『大静脈症候群』以下=VCSは、フィラリア症のなかでも急性かつ致死的な病態です

 

犬座姿勢のまま心臓にエコーをあてると右心系を中心にフィラリアがびっちり

 

や、やはりVCSだっ!!

 

そのままではまず数日ももちません。内科療法もあるがイマイチ良い経験がありません

 

飼い主さんと相談のうえ、今夜に緊急手術を行うことに…。手術まで体がもつか心配でしたが、ICUが頑張ってくれました。ICU買ってよかった。最近大活躍です

 

さて、手術ですがいろいろな方法や手術器具がありますが、面倒くさいので割愛します(だってそんなのつまんないでしょ?)

 

おおまかにぃ〜首の血管を切開してそこから心臓までブラシのついたワイヤーを入れて、エコーで心臓を観察しながら虫をからめとってくるぅ〜こんな感じです

 

とれた成虫はまるで極細で、のどごしの良い三輪そうめ・・・ん? ごめんなさい

かなりいい加減に書きましたが、本当はとても危険でオシッコちびりそうな心理状態でやってます

 

だって手術中は心臓をモニターしながら行っておりますが、「何!この心電図!!こっ こわれてんじゃ…」てくらい変な波形が…

 

実際、この子は手術後にまだ麻酔から覚醒する途中で・・・・

 

心停止を起こしました

 

モニターを見ていた私も心停止を起こしました

 

そして、オシッコがチビリ・・・。(ウソ)

 

しか〜し!!有能なスタッフの素早い投薬の処置と、アメリカ獣医麻酔学会のえらい先生の講演で覚えた心臓マッサージの方法を実践し、奇跡的に蘇生に成功しました

 

マッサージ中は,『飼い主様になんと報告すれば…』とか『ゴメンよ、やっぱり手術しなければよかった…』など、へたれオオシマになっておりました

 

麻酔からの覚醒後もイマイチ容態が安定せず、血色素尿は治りましたが、エコー検査でも右心系の拡大による三尖弁逆流もひどく、まる2日はICUでの入院を余儀なくされました

 

本当は費用が許すならばもう少し入院させたかったけど、食欲と元気があるうちにお家にも一度は帰してあげたかったので一時退院することに

 

でもお家でもなんとかやっていけていると連絡をいただき、ほっとしました

 

やっぱり、フィラリアは予防が一番です。キッパリ!!

 

こんな手術はしたくなぁ〜い

 

ヽ(;´ Д`)ノ シタクナ〜イ(泣)

 

手術をするたび私の寿命が100日縮みます

 

そう、まるで…つのだじろうのマンガの『恐怖新聞』のように…。誰も知らないって??

 

恐怖新聞

←これが恐怖新聞だっ!!

 

つのだじろうの名作と思います

 

読みたくなくても読まされるキョ〜フの新聞

 

1回読めば100 日寿命が減ってしまうという…

 

まるで私の日常の手術のような・・・

 

ちなみに30年以上まえによく本屋で立ち読みしてました。(本屋さんゴメン)

 

このマンガも私の人格形成に何かしらの影響を及ぼしていると思われます

 

ぜひ読んでみて下され

 

このブログ、夜中に書いてるのでちょっとおかしい自分が顔を出してきます

 

真夜中に書いたラブレターのような・・・

 

夜のチカラってやつですネ。 終